2008年9月27日土曜日

ADVANCE試験:糖尿病に対する強化療法は腎症発症を抑制し、網膜症発症・心血管イベント・総死亡には特に効果はない

スタディ
ADVANCE ( Action in Diabetes and Vascular Disease: A Preterax and Diamicron Modified Release Controlled Evaluation) 試験

デザイン
RCT
病気:2型糖尿病11,140人
介入:グリミクロン+αによる強化療法(目標6.5%以下)、標準療法(目標6.5%)
一次エンドポイント:主要心血管イベント(心血管死、非致死的MI、非致死的脳卒中)、主要微小血管イベント(新規か増悪する腎症または網膜症)
期間:5年

結果
HbA1c: 6.5%, 7.3%
一次エンドポイント: 18.1%, 20.0% (HR=0.90; 95%CI 0.82-0.98; P=0.01)
主要心血管イベント: 10.0%, 10.6% (HR=0.94, 95%CI 0.84-1.06, P=0.32)
心血管死: 4.5%, 5.2% (HR=0.88, 95%CI 0.74-1.04, P=0.12)
総死亡: 8.9%, 9.6% (HR=0.93, 95%CI 0.83-1.06, P=0.28)
主要微小血管イベント: 9.4%, 10.9% (HR=0.86; 95%CI 0.77-0.97; P=0.01)
糖尿病性腎症発症: 4.1%, 5.2% (HR=0.79, 95%CI 0.66-0.93, P=0.006)
糖尿病性網膜症発症: 6.0%, 6.3% (P=0.50)
重篤な低血糖: 2.7%, 1.5% (HR=1.86, 95%CI 1.42-2.40, P<0.001)

追記
治療薬は、ベースラインではすべて両群差がなく、終了時にはグリミクロン 90.5%, 1.6%、メルビン 73.8%, 67.0%、チアゾリジン 16.8%, 10.9%、アカルボース 19.1%, 12.6%、グリニド 1.2%, 2.8%、インスリン 40.5%, 24.1%となっている。アスピリン、スタチン、降圧薬に群間の差はないようだ。

ACCORDでは強化療法群の死亡率が高かったが、強化療法群ではすでに心血管死のリスク増大が証明されているrosiglitazoneの内服が明らかに多いことを当該項目で述べた。本試験ではどちらかはあきらかでないがチアゾリジン誘導体の内服に群間差はなく、死亡率にも差がないことに留意すべきである。ADVANCEも、ACCORDも、強化療法による心血管リスクの低下が見られなかったが、これはメルビンの内服にあまり差がない研究(どちらもそうである)では予想通りというべき結果であってこれといって目新しいわけではない。

0 件のコメント: